仕事ができるヒトというのは、ほんの一言で大きな差が出ます。仕事で接する相手の気分を害することがありません。まさに今週末、そんな出来事がありました。現在、弊社では什器の入替をしている最中なのですが、その際にオフィス什器やLAN敷設工事などをすべて株式会社オフィス企画さんにお願いしています。オフィスレイアウトを担当した弊社社員のスミヨシが「オフィス企画さんでお願いする」と判断したからです。決め手は、その丁寧な対応に感心してのことでした。何しろ、見積価格は他社のほうが安かったのです。
ホンネを言うと私自身は、価格の安いほうで決めればいいと思っていました。価格以外のジャッジがあるとは考えられなかったのです。にもかかわらず、スミヨシはオフィス企画さん以外、ホンキで検討する素振りは見せませんでした。そのことについて問いただしても「対応が全然違うから」ととりつく島もありません。確かに営業担当の濱崎さんはキレイな女性で、打合せ中の雰囲気は和んでいましたが、スミヨシに限っては、邪な気持ちで判断を下したりはしません。実際、スピーディでとても丁寧な対応をしていただいているのは端で見ていてもわかりました。
いよいよ明日から工事開始という日のことです。その日も濱崎さんは下見にお越しいただいていました。何度目なのかは数え切れません。そして帰り際、私に一言あいさつをされました。
「明日から工事でご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いいたします」
私はその挨拶が一瞬何のことなのかわかりませんでした。だって、彼女にどんな迷惑をかけられるわけでもありません。こっちが勝手にオフィスを変更したくて、日にちを決めて施工を依頼しているだけです。なんと気持ちのいい対応でしょうか。
なるほど。こういう気の利いたヒトだから、安心して依頼ができるのだなあ。と、仕事に向き合うスタンスをあらためてご教示いただいた気がします。
私がおカネのことだけで「まけろまけろ」と詰めたりしなくてよかった。依頼者も受注者もお互い気持ちよく仕事ができることがとても大切だと、ふだんから言ってたはずなのに‥‥。