気が付けば最近、
ビジネス書の新刊本を全然読んでいません。
興味がわく内容の書籍が巷にたくさん存在することは、
毎週末の休みに本屋さんへ足を運ぶので少しはわかっているつもりです。
それでもレジに持ち込む本は雑誌や趣味の本ばかり。
(画像はイメージです)
理由(言い訳)はふたつあります。
まず、ひとりのんびりと本を読む時間が作れないのです。
自己研鑽の場を生み出さないのは完全に自分の自堕落のせいですが、
日経ビジネスを追いかけるだけで、もう精一杯です。
だいいち今は新しい書籍から学ぶ時間を私が欲していません。
そんな時間を削ってでも、ヒトと親交を深めたり、
ゆっくりとオフを過ごすことのほうがはるかに人生の効き目が大きい。
だからでしょうか。
かつて読書の場だった通勤時間は完全に音楽タイムです。
大音量でも音漏れしないイヤホンでRock'n'rollの世界に没頭しています。
BGMで聞き流すのではなくて、完全に浸る。
ベースライン、ドラムのハイハットの音、ギターリフの一粒ずつを聴くのです。
ついカラダがリズムにノッてしまいそうなのですが、
iPodのコマーシャルのような陶酔オヤジが地下鉄にいたら相当キモイ。
ヘンな名物オジサン的な存在になっても困るので
グッとガマンしてビクともせずに、心の中だけでノリノリになっています。
通勤時は読書をしなくなりましたが、
本そのものは読まないわけではありません。
仕事上で悩んだら何度でも繰り返し本田宗一郎氏の「俺の考え」を開きます。
私が“企画室”と呼ぶトイレの個室に籠もって読み返すのです。
私の生まれる前に発表された本ですが、
間違いなく私の仕事上のバイブルになっています。
自分の気持ちに余裕が足りなくなってきたかなあ…
と思った時には、80年代〜90年代の椎名誠氏のエッセイに限ります。
男同士で小さな島で焚き火をしながら、
その土地の肴をつまんでビールをぐびぐびと飲むのだあ!
‥‥いつも、想像の世界では、その仲間に入ってます。
閑話休題‥‥というか、この余談が二つ目の理由につながります。
というのは、
私は買った本をまったく書棚に並べません。
読み終わったら誰かに差し上げるようにしています。
貸すんじゃなくてあげる。
だから、ついつい同じ本を何度も買ってしまうのです。
20代の頃に出会った経営者がこんなことを教えてくれました。
「書棚に本をならべて読んだ冊数に安住するなよ。
いい本こそヒトにあげてしまえ。もう一回読みたくなったら買え。
自分にとってもう一回カネを出す価値があるかどうかわかる」
なるほど!…と思って以来ずっと実行しています。
我が家には自分用の本棚は存在しません。
貴重なアドバイスをくれたご本人と久しぶりに再会。
立派な社長室には残念ながら立派な書棚がありました。
しかも書棚にはびっくりするほどギッシリと本が並べられています。
背表紙に目をやっていくと、
おや? これは私が差し上げたと思しき超レアなF沢◎夫の本ではあるまいか。
チクショー!!だまされた。