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哀愁の早稲田通りで新たな旅立ちなのだ。

4年前。
入社したばかりの篠田花子は、
面倒くさい原稿を代理店の営業スタッフに無茶振りされ、
困り果てた挙げ句、深夜、オフィスを離れた私に電話をかけてきました。

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「レーシングスーツのイラストを私に描けって言われたんですけど、
 私、レーシングスーツなんて見たこともありません」

記憶は定かではありませんが、
たしかその翌日のワシは、東京ビッグサイトに出かけていたと思います。
出先から花子の状況を案じて電話をかけました。
原稿の進捗状況の確認というより、
いきなり雑誌の挿絵を描かされているなんて大丈夫かと。

電話の声は元気なフリをしていたけれど、
理不尽なシゴトの振られ方に結構ショックだったことが
ヒシヒシと伝わってきました。

当時、ジオコスは5名しかいない超零細オフィス。
そんな環境に飛び込んできた花子を「手塩にかけて育ててやる」と約束したのに、
いきなり深夜にめんどうな絵を描かされている。
そりゃ参るよな。と。


そんな花子が5年目になり、
たったひとりで東京オフィス進出を立候補するほどになった。
オフィス開設の2日間、挨拶回りに同行・奔走し、
私は名古屋のオフィスに帰る。花子は東京のオフィスに戻る。

感慨深い。

帰りの新幹線の席についてグッと感じ入ってしまった私は、
花子にちょっとおセンチに過ぎるメール(このブログみたいな内容)を送ってみたわけですが、
ヤツは楽しむモード満載でアッサリとしている。
オジサン、感傷的になりすぎ?


話変わって。

挨拶にまわった取引先大手は、
みんな豪華で洒落た大型オフィスビル。窓からの風景は大都市を見下ろせる。

我が社の早稲田のオフィスは、夜になると人通りも少なく寂しい。
窓から見える夕暮れの早稲田通りの風景を見て、
絶対に成り上がってやるぞ!と鼻息を荒くした開設初日の思いでした。

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2008年5月10日 22:24に投稿されたエントリーのページです。

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