我が本社の最寄り駅、伏見駅にも地下街があります。
1957年(昭和32年)。地下鉄の開通とともに開業したとのこと。
昭和の風情をそのまま残したわずか240mほどの小さな小さな地下街だけど、
「長者町地下街繊維問屋協同組合」によって
その昔は盛況感もあったという。今や想像さえ難しい。
若者はこの名古屋の文化遺産を知らないというので
ひるめしのあと、腹ごなしついでに少し冷やかしに覗いてみた。
あいかわらず、の「昭和」な空気が漂う。
地上への階段近くに理髪店の看板が出ている。
でも周りには入口らしいモノは見あたらず、いったい店はどこにあるのだと調べた。
地下街の中ほどに存在する「理容ニュー大衆」というのがあるらしい。
ネーミングが絶妙です。
しかしその看板は「ニュー大衆」とは別の店のようです。
‥‥むむむ。謎。
地下の階段を降りて発見した散髪屋の看板に感化され、
髪を無性に切りたくなって、地下街中を探し回ってこの店にたどり着く、
という客が、1年間に何人いるのだろう。
ニンゲン、どこでどうなるかわからないのだから
ほんの小さな可能性にも賭け続けるというのは大事なのですねえ。
知るヒトの少ないひっそりとした通りで
理容ニュー東京は、いくつもの時代を変わらなく存在し続け、
トラディショナルであることの大切さ、
商売の大切さを主張しています。