近頃、電車の中やホームでポータブルゲームに熱中するヒトをよく見かけます。
派手な液晶モニタ画面をチラ見すると、
脳を鍛えたり、英単語トレーニングをしているわけじゃなさそうです。
もう完全にゲーム。あそび。‥‥の、別世界。
つい先日も見かけました‥‥
私がその日地下鉄で座った席の隣には
30歳前後と思しき超巨漢女性がポータブルゲーム機の画面に向かっていました。
今や子どもやオタクな野郎ばかりという状況でもなく、
ギャルやオジサンの姿も散見されます。
そのビッグママも必死の様子でした、
必死の形相で、カラダをよじらせ、顔を傾け、ボタンを連打し、
「…おあ‥‥ツァッ!」
なんて、思わず声を出し、舌打ちをしています。
‥‥で、肘が結構私にぶつかるのです。
しかもカラダごと動かすもんだから足の腿あたりも触れる。
文庫本でも読み耽っているキレイなオネーサンだったら
ドキッとさせられるところなんですけれど、
そのビッグママは鼻息をハアハアさせているだけで
私の座っている場所に攻め入っていることをまったく気付いていない様子。
ウォッホン!
私は意味ありげな咳払いをひとつして
少しずつその巨漢の攻撃を避けるために反対側へお尻をずらしていきました。
んとに、まったくよお。
なんて思っていたら、今度は逆側に座っているOL風のオネエチャンが私を睨んでいます。
なんでこっちに攻めてくるの?
怒りに満ちたOL顔が明らかにそう主張しています。
オジサンの立場は難しい。