久しぶりに出張ナシな一週間。
どっぷり名古屋で暮らし続けてきたワシにも慣れないものがあります。
それは「名鉄名古屋駅から電車に乗ること」です。
片側1車線ずつの線路にすべての車両が1〜2分ごとに入ってきて、
今から自分が乗るべき電車を見逃さないように。
キンチョーの大勝負。
とにかく、いい思い出がないのでできれば乗りたくありません。
過去に経験した数々の悲劇は、
名鉄電車へのニガテ意識をどんどん高めていきました。
この駅がワシと友好関係が築けなさそうだと気づいたのは、
まだ二十代の頃、ジオコスの創業前です。
私の立っていた場所の電車扉は、
降車客がひととおり降りたあと、無情にも閉まりました。私が乗り込む前に。
しかもあろうことか、そのまま出発してしまったのです。
「ヒドいじゃあないか!」と泣く泣く駅員に訴えると、
「このホームはイッパンシャリョーの入口じゃないんですよ。書いてあったでしょ」
確認するとたしかに行き先を示す掲示板に「特別車両入口」とある。
なんでだー!!
「一般」と「特別」があるなんて知らんじゃないか!
ある日は、定刻から20分以上経ったのに電車が来ない。
「アナウンスもなくどんだけ遅れとるんじゃああああ!はっきりせーよ!」
とややキレ気味で駅員さんに八つ当たりすると、
「それはホームの先っぽのほうにしか止まらない電車で、
ちゃんと定刻通り出発したのですよ。
だいいち出発する行き先の場所、点滅してるでしょ」
と、にべもなく言い、立ち去った。敗北。
またある時は、
フツーに乗れたし座れてラッキー!と思ったら、
「特別指定席です」と車掌さんに500円も余分に払えと言われるじゃありませんか。
なるほどこれが「トクベツシャリョー」というヤツか。
えらい近距離移動に名鉄の指定席。
ゼイタクなはずなのに、なぜか豊かな気持ちになれません。
…という具合だから、
シロウトにはなかなかやっかいな乗り物です。
よほどのことがない限り、私はムリヤリにでもJRを使って移動します。
金曜の朝、名鉄岐阜駅に集合だと言われ久しぶりにキンチョー体験。
その日はうまく乗れました。