ピチピチウエアとギザギザヘルメットで
颯爽とワシを抜き去っていく通勤自転車は、毎日何台もいます。
都内の坂道をロードバイクでグイグイ登る
営業途中のサラリーマンと思しき輩ももう珍しくありません。
というほど自転車ブームです。
また自転車の話題かよ‥‥とウンザリしないでください。
今回は企業の話です。
ワシ、ブームに乗ったつもりはないけれど、
自転車系の雑誌を無意識に買ってしまったりしています。
このままハマるのか。
…いやいや、まだワシは通勤を楽しむだけで十分だ。
あの本格ウエアはできれば着たくないし、
何しろ片道10kmだし‥‥。
そんな折り、
ハナコ経由でお声をかけていただいた会社は、
かなり筋金入りの企業でした。
名古屋でスポーツ系の自転車とパーツを扱う老舗の専門商社、深谷産業さんです。
聞けば創業100年というじゃありませんか。
リヤカーと自転車の商社として創業。
欧米の自転車文化に触れた創業者が1948年に法人化して以来、
ずっとスポーツバイク一筋だとおっしゃるのです。
ちょっとした流行に転がってきた
にわかロードバイク乗りにとっては神のような存在でしょう。
社内の佇まいに老舗の風格が漂ってきます。
業界の追い風にアグラをかかず、
気軽に自転車の世界に入門されたユーザーの裾野を拡げていきたいとのこと。
スポーツバイクのカスタマイズや愉しみ方、
果ては安全に関する知識まで、
ショップの方やユーザーの方にもっと深く知っていただくための
啓蒙的な情報発信をお考えでした。
業界を引っぱる老舗リーダーならではの発想に頭が下がります。
楽しい取り組みになりそうです。
同社の方に言わせると、
数万の車体から入って、それをメンテしていくうちに
いろいろカスタマイズに手を染めて、だんだんハマっていくのだそうです。
‥‥それ、ワシじゃん。
完全に狙い目の潜在ターゲット層なのか。
オフィスの会議スペースに
ところ狭しと展示されたロードバイクを見てしまったら、
そりゃ食指が動かないはずもないのですが、
まだまだ敷居が高い気がします。
ワシ「‥‥あ、まずジェイミー・ナノ GEL グリップを購入したいんですけど」
先様「小売はしないんですけど、特別ですよ」
…って。あああ、足を踏み入れてますか。