朝だけ賑わっている
屋台のラーメン屋が住吉町にあります。
毎朝その横を過ぎるのでもう見慣れた光景なんですけれど、
昨夜からの勤めを終えたホストの兄ちゃん数人、
時にはその常連客であろうケバいオネーチャンたちも集って、
歩道の脇に設えた丸椅子と折りたたみテーブルを囲んでいます。
黒かダークグレーのスリムスーツ、
明るい茶色の長い前髪、重みのないケラケラとした笑い声‥‥
というのが彼らの定番スタイル‥‥なんだけれど、
しかし時々、そのホスト軍団とは明らかに佇まいの違う
普通のサラリーマンがいたりするのです。
ホストがカッコよくて
サラリーマンがダメってわけではないのですが、
チャラチャラとした雰囲気満載で騒いでいる兄ちゃんたちの脇で
ポツネンと注文の品を待っている姿…。
あるいは、朝っぱらからラーメン鉢に向かって背中を丸め、
麺をズルズルすするサラリーマンの姿というのは、
場違いで哀愁たっぷり。悲しい光景です。
しかし、驚くべきは
この屋台を経営しているオヤジのマーケティング力ではないでしょうか。
朝だけ営業するラーメン屋台っていう発想は、
常識的な考え方では思いつきません。
そこに商機があることに気づいたオヤジの勝算は見上げたもんです。
ランチ時には撤収していますから、
深夜5時〜朝9時半(推測)なんて営業時間は独占状態なんでしょう。
どんな業態でもターゲットを少し変えてみれば
そこにチャンスがあるのですね。
新しい時代に進んでいくためには
考え方を変え、行動を変え、常識を変えていく。
ちょっと見方を変えればちゃんと新しい世界が見えてくるはずです。
朝のラーメンは食いたくないけれど…。