過去のブログでも紹介しましたが、
ほんの一瞬の人生ドラマ(アレやコレ)に触れる機会に恵まれているワシです。
そして金曜の深夜、またしても新しいストーリーを
体験することになりました。
今回はなんと若いオネーチャンとの出会いです。
名古屋の繁華街を自転車で通り抜ける途中、
逆方向からミニヴェロの自転車を引きながらヨロヨロと歩くオネーチャン。
間違いなくひどい酩酊状態です。
そして泣いているみたいな様子です。
そんなオネーチャンがワシとすれ違うわずか前、派手に転んだ。
あれれ。大丈夫か。
推定24歳〜28歳。OLだろうか。
「大丈夫?」と駆け寄ると、泣き顔でただ頷くオネーチャン。
すぐに起こしてやろうと思ったけれど、
コートとスカートの裾が自転車チェーンに絡まっている。
かなり困った。
知らないムスメのスカートに手をかけるのか。
躊躇してしまうのだけれど、そうしなければ自転車は起こせない。
「ちょっとゴメンよ。ここはずすからね」
自分が正しいことをしている主張を敢えて大きな声で言う。
チェーンに噛んだ衣服をはずすために
ワシの手は油で真っ黒。
「コレ、黒い服でよかったな」とワシが笑顔を向けてやると、
ただ「すみません」と一言。
自転車を起こし歩こうとすると、
まだヨロヨロしてる。
この子、この自転車を引いて帰れないよ。
「大丈夫?自転車ムリだよ。置いてったほうがいいよ」
と、声をかけた瞬間、
またまた嗚咽を漏らし泣きはじめました。
「ツラいことがあったのね。…ま、そんな日もあるよな」
なんて励ましたら、
ワシの腕に巻き付き肩で泣き始めた。
しかも大声で。
その時間が30秒ぐらい続いただろうか。
オネーチャンもふと我に返ったのか、スッとワシから離れた。
「もう大丈夫ですから」と言うんだけれど、
またヨタって膝から崩れ落ちていった。
そしてまた泣く。
ワシも自転車を立てかけ、座って話しかける。
「大丈夫じゃないじゃん。
なあ、オジサン悪いことは言わないから、
親か誰か友だち呼んだら?それかタクシーで帰る?」
再び腕に捕まって泣かれた。
道行くサラリーマンにジロジロ見られている。
泣けるような感動のラブストーリーならいいのだけれど、
ヘンなナンパ痴漢ジジイに間違えられたくない気持ちで胸が一杯です。
ビミョーに世間体が気になるオジサンの悲劇。
そんなワシの不安が
泥酔ネーチャンにも伝わったのか。
「オジサン…。もう大丈夫だから…。もう行ってください」
と言われた。(脚色なしです)
世話になったオジサンに「オジサン」呼ばわりかい…。
冷静に考えたら、
見ず知らずの酔っ払いオネーチャンにつきまとってる風景だな。これ。
「気を付けて帰れよ」
と声をかけてワシは自転車に跨り走り去った。
どこまでが支援なのか。どこからがお節介なのか。
難しい問題ですね。
人生はツラいことも多い。
大きな宇宙の中の、地球上の、ニッポンの長い歴史から見れば
自分の人生なんて一瞬の時間を過ごしているのです。
だから、自分は自分のハッピーを創っていこう。
他のなにかに迷惑をかけないように。