自分たちが若者だった頃、
高度経済成長時代のモノクロ写真を見せられても
よくわかんなかったあの感じだろうな。
もう大昔の話でしかない。
だってワシの二十代は
バブルの真っ只中だったから。
自分が小僧時代にしてきた
努力っていうのは、
企業にブラックもホワイトもなく、
パワハラもセクハラも挨拶代わりみたいなもんだったし、
誰の机の上にもパソコンはないけれど、
灰皿が置いてあった時代だ。
かつて、
自分が若者時代にしてきた努力を、
我が社の写真たちと
酒を呑みながらコンコンと話してきた。
だけど今やその手の話が、
何の教訓にもならなくなってきた気がする。
昔話を自慢するオッサンの
単なる懐古主義にしか聞こえなくなってきたんじゃね?
若者たちはワシの話を参考にするどころか、
うぜーオッサンになってんじゃん。
な〜んて言ってもね。
弱気になっとるわけじゃないのよ。
自分を越えていくような勢いを感じるヤツに会えば
むしろ嬉しくなってくるでしょ。
ヘタレの若者じゃなく、
将来に夢を持って悩んだり迷ったりする若者をね。
しっかり応援したらなアカン。
近頃、ワシの役割が変わってきたわけ。
まだまだワシのやるシゴトは、
ステージ上でロケンローなんだって。
(※解体されていく御園座の写真。時代は変わる)