近頃不思議な夢を見る。
ジオコスを創業してからのワシは、
ほとんどリアルな人物が登場する夢しか見ていなかったのに
ここ最近はまるで筒井康隆氏のショートストーリー。
何にインスパイアされているのかもわからない。
何の暗示だ?コレ。
ワシは郊外の町にいる。
しかし実はこの場所は戦前の日本。
なのにイマドキのクルマがじゃんじゃん走っている。
かと思えば、ケータイではなく無線機だし、
立ち寄った小さな工場には機織り機が並んでいる。
女性たちは化粧をしているものの、
モンペ姿で畑仕事を行い、
恥ずかしげもなく畑の影で野糞をしている。
ワシはその子を叱っている。
1911年生まれという中学生ぐらいの少女だった。
ワシの任務はこの時代の日本に
2015年の技術をどんどん取り入れていくこと。
すでにワシ以外に何人かが『この時代に出張』に来ていて
近代インフラとエネルギー供給を目指すグループ、
それを企画・販売するグループがいた。
ワシの役割は
そのグループと町の権力者をつなぐフィクサーだ。
癒着も裏工作もなくマジメな仕事。
なぜか昔の三輪ラックで移動している。
この夢、何?
どうしてこんな夢を見るんだろ?
またある夜は・・・・
ワシは黒人の大男ともみ合っていた。
この男が実にしつこく殴りかかってくるのだ。
だけど不思議と恐怖感はない。
男のポケットからガラケーがこぼれ落ちて、
そのスピーカーからテレビ番組のような音声が漏れ聴こえてくる。
「オマエ、何観てんの?」
と、なぜかそのガラケーを取り上げてから
ワシは一目散に逃げた。
逃げた先は駅。
東京のように人でごった返しているけど、
風景は三河の単線駅のような場所だ。
しかし黒人はあっという間にワシに追いついた。
仲間の日本人ヤクザも大勢いるようだ。
黒人は笑みを浮かべながら
階段を登り距離を詰めてくる。
怖い。
ガラケーを放り投げて、
ワシへの注意を一瞬だけ逸らしたけれど、
仲間のヤクザに取り囲まれて万事休すの状態。
ワシは腕を捕まれ持ち物を探られた。
なぜかゴルフ会員権という名のカードがバッグから出てきた。
「もう十年ほどゴルフはしていない」
と話したけれど、
「えらいバブっとるやないか!」
と恫喝され、
そのゴルフ場に予約電話を入れさせられた。
タカリっぷりの小ささに安心していると、
やがて黒人男が再び近づいてきて
ワシは強気で対応したろうと思ったら目が覚めた。
おもろい小説のような気分。
でもなんで??