いよいよビョーキになったな。
新幹線ホームのベンチで腰掛けながら、
目の前を通り過ぎるサラリーマンたちの足元をジロジロ眺める。
という行為が楽しくて仕方ないじゃないか。
手入れの行き届いた靴を見つけると
すかさず人物チェック。
するとだいたい
仕立てのよさそうなスーツを纏って、
島耕作の登場人物で出てきそうな雰囲気の
颯爽としたナイスガイ。
KIOSKで買った弁当とお茶など持っていない。
たいてい同僚と一緒にいて
両者ともに清潔感を醸し出している。
ワシはといえば、
いい年こいて安物のジーンズにポロシャツだし、
ガキくさいメガネだし、時計はCASIOだし、
オバサンみたいなバッグだし、
つい最近ハマっている靴のつま先だけが
ヌラヌラとした鏡面磨きで
下品極まりない。
おまけにKIOSKで買ったお弁当とお茶を持ってる。
んーーー、
なんでワシはこんな悪趣味なんだろうか…。
それがビジネスを写してんだろうか。
と悩ましく落ち込んでくる。
ジェントルマンの気品が足りない。
いや、足りないんじゃなくて、たぶん、ない。
今までだったら、
それがトンガってるワシの個性なんだぜ!
と、歯牙にもかけなかったけれど、
どうもオッサンはそれじゃ具合悪いんじゃないか?
豊かな感じがしないんじゃないか?
と、残念な自分の存在に気づいてしまった。
「靴磨きは自分磨き」
とは、よく言ったもんだよなあ。
自らの足元を見ると、
ペラペラメッキのサビサビオジサンが見えてくる(-_-;)