その過疎地域で
スーパーを経営する夫婦の話を伺った。
「もう守りに入ってるから、のんびりしたい…」
と嘆きつつも元気な姿に、
成長だけが人生じゃないことを学ぶ。
町の人口は減少し、
大手との価格競争に打つ手はなく、
それでも地元唯一の食品小売としての責任感を持ち、
地域の食を支える姿は、
とても感動的でご夫婦の顔を忘れられない。
そんな商売のあり方こそ素晴らしい。
急成長をしてメディアの注目を浴びる企業より
だんぜんカッコいい。
2件の事業者ヒアリングを行うと、
帰り道はすっかり陽が落ちた。
恐ろしいほど真っ暗闇で
細く曲がりくねった山道を再び2時間のドライブ。
経営者勉強会「壺中の会」の会場へ。
会に参加してよかったのは、
講話の中でまたまた沁みる話が聞けたことだ。
「50歳までの人生は足し算でよかった。
50歳以降は残された時間で何ができるのか
目標を見極めなければいけない。
二十歳の頃の自分というのは
まさか75歳の年齢になった姿なんて
想像もしていない。
50歳を超えたら残された時間の使い方を考える。
経営者としても、はたまた人間としても」
なるほど。
設楽町で聞いた経営者ご夫婦と
壺中の会塾頭江口克彦氏の話がシンクロし、
すごくしっくりときた。
だけど、さ。
ワシの場合はオッサンなりに
足し算の目標を掲げて進みたいと思うわけで。
だって、さ。
まだ周りのみんなをハッピーに
してやってないもんな。
逆に社員がワシを気遣ってることを知り、
情けないばっかりなんだけど、
そんなことにも
ミョーに感銘を受けちゃうオジイチャンで
ますますカッコ悪い。
仲間から、
出会う人から、
学ぶことがホントにいっぱいあって
自分の人生、楽しいわ。