鏡のシワシワ顔が気になる。
くさいとヤダなあと思って柔軟剤が気になる。
痒くてボロボロになる頬が気になる。
崩れる歯並びが気になる。
イボのような爺サン風のシミが気になる。
痛くて上がらない左腕が気になる。
白髪の鼻毛が気になる。
秀さんは大丈夫ですよ〜
なんてお世辞を言ってもらいたいばかりに
姿勢を正して歩幅を大きくして
歩くようにしている。
でもそーやって
カッコつけている時にコケた。
駅のツルピカの床で滑った。
雨の日に履いちゃいけない
革ソールの靴だったといえば言い訳だけれど、
その場で周りのヒトに
ツルツルのスリックタイヤのような靴だったんです〜!
とも言えないわけで
まあとにかくモーレツに恥ずかしい。
でも精一杯
なんでもないような顔をして起き上がり、
再び背筋を伸ばして歩く自分は、
とんでもなく滑稽なおじさんなんじゃないか?
オッサンオッサンしたオッサンのほうが
まだ愛嬌があるんじゃね?
まあでも
こうして見栄を張っているのが
ワシなんだと思いたい。
※写真は随分前のダサいおじさん