« 青臭い24歳のワシが教えてくれたこと | メイン | あと一週間になった2017年の宴 »

佐々木ネンジュという存在感に感謝

二十代のバブル期、
9ヶ月間だけ名古屋駅裏にある
就職情報誌事業部名古屋西営業所に配属になった。
その時の上司が佐々木ネンジュさんだ。
当時の社風とは全然違う
独特のマネジメントはすごく斬新だった。

2015-11-12 16.23.40.jpg

当時の社風に倣った
社内放送や社内報の回覧は一切しない。
オフィス内の垂れ幕や飾り付けなども一切排除。
朝礼はまったく実施しない。
会議は結論から先に言わないと叱られる。
でも成果を出せばしっかりと評価してくれる。


ワシの制作した原稿も
ほとんど文句を言わずにプレゼンしてくれた。
ある日ワシは、
文字をギッシリ詰め込んだ求人広告を制作した。
提案前のネンジュさんはワシの原稿に一瞥をくれただけで
何もコメントを残さず、
「別フロアにあるフロム・エーの冊子をもってこい」
とだけワシに命じて出かけた。


商談テーブルに着くとネンジュさんは
フロム・エーの冊子を広げ
「イマドキの若者はこんな細かい文字をつぶさに読むんですよね」
と前フリのような話をしたあとに
「おい、オマエの制作した原稿を解説しろ!」と。
ネンジュさんなりの援護射撃に
流石だなあと思った。


酔うとハチャメチャになり、
いつも世の中を斜めに見る厭世的なところもあったけど、
愛すべきキャラだったことは間違いない。
昨今はFacebookで誰彼となくコメントを残し
めんどくさい事を言って
ヘンなオジサンになっていたけれど、
あれもまたネンジュさんのキャラだからこそ許された。
それがもう見れないのか‥‥‥‥。


そういや2年前には
ネンジュさんの暮らす金沢の居酒屋でサシノミをして
じっくり語り合ってくれたなあ。
その後、万年筆もプレゼントしてくれたっけ。


そんなネンジュさんの訃報が
何の前触れもなく突然舞い込んできた。


かつての上司、佐々木稔受さん。
ネンジュさんから多くのことを学びました。
また天空の彼方から
毒舌のコメントを送ってください。
心の底からありがとうございました。

About

2017年12月15日 21:56に投稿されたエントリーのページです。

ひとつ前の投稿は「青臭い24歳のワシが教えてくれたこと」です。

次の投稿は「あと一週間になった2017年の宴」です。

他にも多くのエントリーがあります。メインページアーカイブページも見てください。