2018.09.20
求人メディアの書き方|処遇・規模・業種・勤務地は不利に感じる必要がない
採用活動をするにあたって、どうしても避けられない問題があります。不利な条件を背負ってしまった企業も、採用のためだけに変更するわけにはいきません。なかには、求職者を集めたいあまり、採用活動中はマイナスな条件を隠し、いい部分だけをアピールする企業もいます。しかし、企業に入社したら避けることのできない現状を、隠すことに意味はありません。入社後のミスマッチを防ぐためには、不利な条件であろうと、素直に広報しておくことが大切です。
そこで今回は、求人メディアの記入例をご紹介します。特に「処遇」「規模・業種」「勤務地」の三点について解説します。
▼目次
1.求人メディアの書き方「処遇」
採用競合と比較すると、休日が少なかったり、給与やボーナスが少なかったりすることは隠しようがありません。応募候補の競合他社と比較されて、その数字が劣っていたら一目瞭然です。しかし、なぜ休日が少ないのか、なぜ給料がすくないのかをきちんと説明して、納得してもらえればいいのです。
[例]給与の書き方
弊社の例で恐縮ですが、数字の横には常に「※高給優遇できません」とコメントしています。その横には「ただし、きちんと利益がでたら皆さんの昇給につなげていこうと考えています」とも記載します。実際に応募者の多くが「『高級優遇できません』っという、正直なところが気に入りました」と言ってくれます。大事なことは、そう言ってくださったことに甘んじることなく、できるだけ給与をあげられるように努力しているかどうかです。その姿勢をきちんと伝えられるかどうかが重要なのです。
[例]休日の書き方
「数字上の休日は少ないですが、有給消化率が◯%です」
「定休が少ない代わりに家族の誕生日はお休みにしています」
「入社後3年は休みなく働いてもらいますが、確実に成長するし独立のノウハウも身につけられる」
など、休日が少ない理由をきちんと明記しておきましょう。裏を返せばメリットがどこかにあるはずです。
2.求人メディアの書き方「規模・業種」
大手企業であれば有利とか、人気企業であれば有利など、とくに就職活動中の学生は、短絡的な視点しかもちあわせていないことが多いのは事実です。そこでそれを手っ取り早く払拭するためには、3つの方法があります。
[1]理念の共有
理念は、企業の存在理由であり、人材に事業ビジネスに惚れ込んでもらうための必須条件です。しかし、残念ながら多くの企業の理念は、よっぽど心して理解促進に努めないと、ほとんど意味が伝わりません。掲げた言葉だけでは、創業のキッカケまで深読みできないからです。そこで大切なのが、「理念を翻訳する」とう作業になります。「そもそもこの会社は、どんな活動をして人様から対価をいただくことになったのか。どうしてその商売をしていくのか」創業のキッカケを話すことでは、とてもよい事例になります。
[2]社風を伝える
小規模ならではのメリットが必ずあるはずです。ある企業では「社長のおかあさんがときどきやってきて、社員のみんなに漬物を配っています。みんなにはとても人気です」というコメントの中にほのぼの感を伝えています。またある企業では「野球部のサード募集」などという、一見どうでもいい事実を求人広告の大見出しに使って、社内の盛り上がりぶりをアピールする企業もありました。既成概念がない分だけ、なんでも言えるのが小規模企業のいいところでもあります。
[3]ビジネスの深さを伝える
スケール感…ではなく、奥底まで掘り下げたマニアックな(しかも素人にも理解できる)内容と、思いが伝わる内容に徹することです。働いていいる人の思いは、情報の受け手にもイメージしやすく、ストレートに響く大きなメリットになります。
「クリック感だけに注力した樹脂メーカーの開発過程の話」
「寒冷地の営業活動にハイた佐々木クンの長靴」
このように実際のエピソードを紹介するのであれば、企業規模など関係ないはずです。ピンポイントに絞った情報のアピールをおこなえば、その深くこいこだわりが熱となり、ターゲットの胸に刺さるのです。
3.求人メディアの書き方「勤務地」
私たちのクライントの中に、郊外の古びた雑居ビルに本社所在地がある会社があります。田んぼの真ん中のスレートの倉庫にある町工場もあります。オフィス街の駅至近にある新しいオフィスに比べると、間違いなく不便です。採用コンサルティング企業の中には「いいヒトを採りたいのなら引っ越しなさい!」と断言する企業もあるでしょう。しかしそれはあまりにも一方的な話です。それなら最初からバラしてしまいましょう。古びた社屋を載せて、こんなコメントを入れましょう。
『あたなの勤務地も面接地もこの古びた環境ですが、決して面接で引き返さないでくださいね。オフィスにはお茶汲みスタッフもいないのでお茶も出ませんが、なるべく誠意をもって対応します』と。なんとなくこのほうが誠意があるように伝わりませんか?
4.まとめ
正直に話せばわかってくれるものです。デメリットを先に提示しておくことで、事前にマイナスイメージを払拭できるばかりか、その情報を見た人は好感さえも持ってくれるはずです。苦労して採用した人材が、「こんなはずじゃなかった」と入社後の離職してしまうよりも、ネガティブな条件も受け入れ、長く働いてくれたほうが、会社のメリットは大きいと思います。マイナスな条件を隠さず、素直に広報していきましょう。
◆writer◆
都梅まき(ツバイマキ)
2009年入社。新卒で入社し、制作ディレクター、営業を経て、事業推進部へ。
企業理解を深めるために、お客様が出店するスーパーマーケットをプライベートで全店舗まわったり、半日体験入社したり、入社する人が住むであろう本社や勤務地の生活環境を散歩したり…ストーカーのように調べる変わり者。今の楽しみは、週1回ペースで遠方のお客様と世間話をすること。社内でのあだ名は「うめこ」。
◆過去担当案件一例◆
岡山本社の総合建築会社・和田組さまブース装飾・スライド
京都本社の葬儀社・花駒さま採用リーフレット
愛知県豊橋本社のスーパーマーケット・デライトさま採用リーフレット・パンフレット
愛知県東海市本社の鉄鋼商社・三和実業さま採用パンフレット
愛知県小牧市の特殊鋼商社・名古屋特殊鋼さま会社案内パンフレット
愛知県岡崎市の試験評価・エフティテクノさまコーポレートサイト
高校生進路応援冊子『@18』編集長
◆これから採用活動を行う採用担当者さまに読んでいただきたいブログ◆
新卒採用を行うメリットは?
人材採用に関する5つの原則
採用予算はどこにかけるべき?
ターゲット人材は、社内にいる誰タイプですか?
入社後のミスマッチを防ぐ採用広報は?
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