□3Rだけでは
資源が足りなくなる?

□資源を循環させながら経済成長も目指す
「サーキュラー・エコノミー」という考え方。

□使ったことあるかも?
サーキュラー・エコノミーの
ビジネススタイル。

□資源循環を前提にした
モノづくりへの取り組み。
3Rだけでは
資源が足りなくなる?

製品を作るときに必要な資源を最大限削減する「リデュース」、製品や部品などを再利用する「リユース」、廃棄物を原材料やエネルギー源として活用する「リサイクル」。普段からリユースやリサイクルを意識しているという方も多いと思います。

限られた資源を有効的に活用することで環境保全に取り組むこの3Rは、広く知られ実践されています。では、近年この3Rからさらに一歩踏み込んだ「循環経済」への転換が求められていることはご存知でしょうか?

経済産業省の「循環経済ビジョン2020」によると、3Rが推進され始めた1999年と比較して世界的に人口が増大したことや、廃棄物排出量の増加、環境問題の深刻化が進んだことが分かっています。3Rに取り組むだけでは経済活動だけではなく、環境問題への対応にも追いつけなくなってきているのです。

資源を循環させながら経済成長も目指す
「サーキュラー・エコノミー」という考え方。

これまでの経済の流れは、設計→素材加工→組み立て→流通という段階を経てユーザーのもとに製品が届き、役目を終えた後は廃棄されるか再利用可能な部分を活用するというものでした。この流れは線形経済や、リユース・エコノミーと呼ばれています。

サーキュラー・エコノミーでは廃棄物も「資源」と捉え、廃棄物ゼロを目指しています。バージン素材(新品の原材料)を極力使わない。資源として再利用しやすいようなデザインになるような製品開発の実施。修理や部品を交換しながら製品寿命を引き伸ばすなどの取り組みが代表的です。人口が増え、人々の暮らしが豊かになるほど、必要な資源の量は増えていきます。地球上の限られた資源を守り、人々の豊かな生活を持続させるためには、有限である地球上の資源の許容量を超えないようにする必要があります。

使ったことあるかも?
サーキュラー・エコノミーの
ビジネススタイル。

サーキュラー・エコノミーを目指すといっても、日常的に取り組めることは何があるのでしょうか?実は、すでにサーキュラー・エコノミーに対応したビジネスは生活に溶け込んでいるのです。今回はその一部をご紹介します。

●オンラインでのフリーマーケットサービス

メルカリをはじめとしたオンラインフリーマーケットサービスは、手軽に出品・購入ができることから、多くの人が活用しています。出品商品は高価な電子機器から、トイレットペーパーの芯まで様々です。製品のリユースを広く促すサービスは廃棄物ゼロを目指すサーキュラー・エコノミーに対応したビジネスだと言えます。

●自動車や自転車などのモビリティのシェア

必要なときにだけ自動車や自転車をシェアするサービスの普及率は年々拡大しています。特にカーシェアリングを導入することで、必要以上に自動車を利用する頻度が減りCO2削減に効果があったという調査結果も出ています。

※参照:交通エコロジー・モビリティー財団「カーシェアリングによる環境負荷低減効果及び普及方策検討報告書」(2006)

「リニア・エコノミー」から
「サーキュラー・エコノミー」へ。

設計段階から再利用を前提にしたり、廃棄物になるはずだった自社製品を活用して新たな製品開発に生かす取り組みを行っている企業もあります。国内外問わずさまざまな企業が取り組んでいる中でも、より身近なアパレル業界の事例を紹介します。

●株式会社ユニクロ

国内だけでなく全世界で人気を博しているユニクロでは、全商品をリユース・リサイクルする取り組みを実施しています。新しいアパレル製品の原料以外にも、燃料や防音材としても活用されています。また、ユニクロユーザーがもう着なくなった服を回収し、世界の難民へ支援する活動も行っています。

●アディダス ジャパン株式会社

スポーツウェアで有名なアディダスでは、海洋で回収されたプラスチックごみをスポーツウェアの素材として取り入れています。今後の取り組みとしても、単一素材で製造し、使用後に回収・溶解すること100%再利用可能なランニングシューズの生産を予定しているそうです。

※記事作成:2021年9月時

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こちらの記事は 2021年10月01日に公開しており、
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