□使った水はどこへ行く?
 キレイな水はどこから来る?

□上水と下水・それぞれが
 循環する流れとは

□私たちの暮らしに
 水を巡らせるシゴト

□水処理業界が向かっていく
 未来を考える
使った水はどこへ行く?
キレイな水はどこから来る?

私たちは、お風呂や洗濯など、生活のために日々たくさんの水を使用しています。また製品や食品が私たちのもとに届くまでに、育てる・洗う・溶かすといった様々な工程の中で水が使用されています。これらの水がどこから来て、どのように処理されているか知っていますか? またそこにはどんなシゴトが隠れているのでしょうか。

上水と下水・それぞれが循環する流れとは

水道には大きく分けて2種類あります。「飲むことができる水を供給する水道および設備全般」を上水、「生活排水や産業排水、雨水などの汚水を終末処理場に集約し処理する施設全般」を下水と呼んでいます。

 

上水処理の仕組み|人々に安心して飲める水を届ける

①川やダムから水を取り入れ、浄水場へ送る

②浄水処理を行い、安心して飲める水道水をつくる

③配水場に水道水を貯めておき、各家庭の蛇口につながる給水管へ水を運ぶ

 

下水処理の仕組み|川や海の水質を保全する

①家庭や向上で発生した汚水や道路に降った雨水は下水管に流入する

②下水管が汚水を下水処理場まで運ぶ

③バクテリアなどの微生物の力を借りて、下水をキレイに処理する

④処理された水は河川や海などに放流する

体に影響を及ぼさない範囲で再利用される中水という種類もあります。飲用に適していませんが、水洗トイレの用水や公園の噴水などに使用されています。

私たちの暮らしに水を巡らせるシゴト

水道管や処理場で水を適切に管理するために、あらゆるシゴトが存在しています。その一部を紹介します。

 

■浄水場・下水処理場の維持管理

いつでもきれいな水が使用できる状態を保つためには、処理場が常に問題なく稼働していることが必須。維持管理の仕事では、そのための日常点検がとても重要です。万が一異常を発見した場合は迅速に対応できるよう、日頃から体制を整えています。処理状況をリアルタイムで把握できる遠方監視装置の設置やDXを活用したシステムの構築など、多くの企業が業務効率化に注力しています。

 

■排水処理施設の設計・施工・コンサルティング

食品や工業製品の生産工場では毎日大量の水が使用されています。工場には排水処理施設が設置されており、生産過程で生じる工業排水を河川や海に流しても問題ない状態にまで浄化しています。工場で新製品が開発される度に排水の品質も変化するため、その都度浄化方法を検討しベストな浄化方法を提案しています。

 

■上下水道管の維持管理

マンホールの下には上下水道管が通っています。水道管は老朽化が進むと破損や亀裂が入り、最悪の場合道路の陥没を引き起こしてしまいます。それを防ぐために、水道管の中やマンホールを定期的に点検します。また水道管には水量を測る計測器や水圧を調整する設備が入っており、それらが正常に稼働しているかも確認しています。

 

 

水処理業界が向かっていく未来を考える

災害など非常事態下こそが、企業の本領が発揮されるときかもしれません。日頃から断水や漏水の早期発見・復旧作業を訓練したり、災害に対応できる新たな機能開発を進めたり、災害時であってもできる限り平常時と同様に機能させることがインフラ業界に求められています。

また事業そのものが環境保全に直結しているため、普段からいかに環境に配慮できるかという視点が求められるシゴトです。省エネ推進のために太陽光発電や再生可能エネルギーの活用に取り組んだり、再生水の活用を拡大させるために下水処理技術の向上に取り組むなど、企業によって挑戦は様々。「未来のためにどんな挑戦をしているか」に注目して企業を探してみると、思いがけない企業とマッチングできるかもしれません。

 

 

2021年11月作成
評価する 評価する 関連タグ RELATED TAG
こちらの記事は 2021年11月26日に公開しており、
記載されている情報が異なる場合がございます。
記事一覧を見る
close
にアクションする
アクションする
  • 会社見学を希望
  • 記事に対する質問・感想
  • 詳しい話を聞きたい
  • その他