□就活スーツ、買う派?

□SDGs目標12
「つくる責任 つかう責任」。

□国内の衣類廃棄量、
2020年は計51万トン!

□「リニア・エコノミー」から
「サーキュラー・エコノミー」へ。

□仕事を通じて、限りある資源に
価値を生み出し続ける。
就活スーツ、買う派?

「就活スーツ」「リクスー」と言われるリクルートスーツは、ご存知のように、就職活動中に着用するスーツのこと。既に準備している人や活用中という人も多いのではないでしょうか。就職説明会、OB・OG訪問、面接などあらゆる場面で使うため、「買う」のがマストといった風潮がありますが、近年「買う」以外の選択肢も出てきているようです。

SDGs目標12
「つくる責任 つかう責任」。

同じく近年、新聞やテレビ、インターネット上などでよく耳にする機会が増えた「SDGs」。17ある「持続可能な開発目標」の中でも、消費者の目線に立った時に身近に感じるのが、SDGs目標12「つくる責任 つかう責任」ではないでしょうか。目標12では「持続可能な生産消費形態を確保すること」を目的としています。生産者は持続可能な方法で生産し、消費者は責任を持って消費する。つまり、つくる側とつかう側、両方が責任を持つことを意味するのです。

国内の衣類廃棄量、
2020年は計51万トン!

モノを生み出すための資源には限りがあります。だからこそ大切に使うことを大前提に、極力ゴミを出さない生産方法で、必要な分だけ生産することが「つくる側の責任」になります。一方「つかう側の責任」は、暮らしに必要なモノに対するごみや食べ物等の無駄を減らし、買い物の際には環境や人権に配慮されたモノを買うことです。ところが、株式会社日本総研「ファッションと環境」の調査結果(環境省 令和2年度ファッションと環境に関する調査業務)によると、2020年の衣類の新規供給量は計81.9万トン。そのうちの約9割の計78.7万トンが、事業所および家庭から使用後に手放されると推計されました。この計78.7万トンの内訳は、以下になります。

○廃棄される量   :計51.0万トン(手放される衣類の64.8%)
○リサイクルされる量:計12.3万トン(手放される衣類の15.6%)
○リユースされる量 :計15.4万トン(手放される衣類の19.6%)

廃棄された計51万トンを1日あたりで換算すると、その量なんと大型トラック約130台分!リサイクルも再利用もされることなく、「ごみ」として処分されたことになるのです。

「リニア・エコノミー」から
「サーキュラー・エコノミー」へ。

日本では2000年、循環型社会形成推進法において3R(リデュース=廃棄物の発生抑制、リユース=再利用、リサイクル=再生利用)の考え方が導入されました。以降、あらゆる活動が推進され、今では当たり前になっている「ごみの分別」もその1つです。この数十年でリサイクル市場は広がり、3Rに取り組む事業所や企業も格段に増えました。世界的にも大量生産・大量消費の一方通行な経済(リニア・エコノミー)から、廃棄物を出すことなく資源を循環させる経済(サーキュラー・エコノミー)への転換が進んでいます。しかしながら、前述の衣類の廃棄量を見てわかるように、日本におけるサーキュラー・エコノミーへの転換は、まだまだ道半ばと言えるでしょう。

仕事を通じて、限りある資源に
価値を生み出し続ける。

衣類の中でも利用する時期が限定的であるせいか、数年後ごみとして処分されてしまうことが多い「就活スーツ」。そんな「就活スーツ」を必要な期間にレンタルできるサービスを提供する企業があります。(株式会社マナマナ)。就職先が決まって不要になっても廃棄せず、「限りある資源」という視点に変え、リサイクルして再び就職活動で必要な方々に届けるサービス。こうして新たな価値を創造したサービスや取り組み、商品などを消費者として利用するのはもちろん、仕事として自ら生み出すことができれば、より大きな社会的意義を感じることができるのではないでしょうか。そんな挑戦ができるフィールドや可能性が、環境系企業には広がっているのです。

※記事作成:2021年9月時

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こちらの記事は 2021年10月01日に公開しており、
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