（バックナンバー／2011.05.27発行）

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こんにちは。ジオコスの伊藤です。

私は組織構築も事業ビジョンもカネ勘定も得意ではありません。
それは職人の棟梁だからです。
しかしそれじゃあ、そろそろアカンなあ…と
深く考えるのです。

お客様の要望にしっかり応えながら
社員を幸せにしていくためには、
会社としての成長ビジョンを描いていかなければなりません。
それを痛切に感じる場面に遭遇しました。

創業30年になるという
組付加工をおこなう会社に行った時のこと。
10年以上ぶりにお会いする社長は年をとっても元気そうでしたが、
相変わらず現場の加工オペレータを兼務しています。
パートさんと社員数名、という陣容も変わっていません。

社長が語ります。
「利益を超えた仕上加工だって請け負うからウチは仕事が途絶えん」
「コイツ（機械）を扱えるのはオレだけなんだ」
「でも相変わらず儲かんねえのよ…」

そんな現場を見た帰り道。
同行した若手女子が私に尋ねました。
若「ジオコスはいつ社員５〜６人の壁を越えたのですか？」
私「新卒採用をはじめた頃からかなあ」
若「社長が現場にいるうちは零細の壁を抜けられなさそうですね」
私「…ってことはウチは抜け出てないなあ」
若「困ります。抜け出てください！」
私「だから新サービスとか外部提携とかいろいろ模索してるじゃんよ」
若「でも、上司が私に“ボスに手伝ってもらえ”と言ってました」
私「それも現実だなあ…」

サラリーマン時代のBigBoss、西川健一氏が
かつて私に教えてくれたことがリアルに響きます。

●経営者が現場から抜け出せなかったら職人集団のままだ。
●ナンバーワン営業が社長という会社じゃ伸びていかない。
●経理金庫の番の経営者には勝負の打ち手が見えなくなる。
●経営者が作るのは『事業』と『組織』だ。それに尽きる。

理念だけではメシは食えんので、
事業と組織をコツコツと作っていきましょ。
自然には成長しませんから。

株式会社ジオコス
代表取締役　伊藤秀一