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2021.02.04

属人的こそクリエイティブ。経験に頼ってこそ応用力。

ものづくりにおいて、
標準化、可視化はとても大事です。
暗黙知の経験に依存せず、
正確な業務フローによって品質は維持されます。
大野耐一氏の提唱したTPSというのは、
素晴らしい考え方で、とても勉強になります。
私も何度も読みました。

御社の業務は属人化していませんか?
あの人にしかできないという業務を見直しましょう!
暗黙知になっているスキルを洗い出そう!
業務を掘り下げてフローにしよう!
それでよい品質を作り、よい改善をして進化していこう!

…と、頑張っている人を否定はしません。

でもそれ、将来はAIに任せられませんか?
ロボットでもできるようになるんじゃね?

個性のある人間がいて、
意見を交わし懇意になり信用ができると、
この人のアイデアに乗っかってみよう、とか、
アイツに頼まれたらやるしかないな、とか、
あの人が言うから信用できる、とか…。

クリエイティブなシゴトって、だいたい属人的ですよね。

能力をバラして分析して、
なんとなくエキスを抽出して、
業務フローにして標準化できたとしても、
マネだけしているうちはクオリティになりませんよね。
経験を重ねるから応用力が身につく。

その経験に頼ったってよくないですか?

昔の成功をイバッてるだけじゃダメだけど、
コミュニケーションスキルが高く信用のある人って
人とのやりとりを重ねてしか得られませんよね。

その経験ってとても貴重ですよね。

業務フローを細かく分類して書き出し、
それを標準化できれば、
作業上のミスは減らせるかもしれません。
んんんが、、、、
個々人がパフォーマンスを発揮するためには、
思いっきり属人的なパワーが必要です。

アイツやっぱすげーよな!
と感心させられる人ってだいたいいつも同じですよね。
アイツ成長したよな!
と実感する人って経験を重ねたからですよね。
小賢いだけじゃないですよね。

標準化されたことを正確にできるってことは、
マスプロダクトを生み出す組織には
とても大切なことであるのは間違いありませんが、
一人のニンゲンとしては
個性をなくしてしまうような気がします。

だから、ひねくれて言ってるんじゃありませんよ。
属人的こそクリエイティブ、経験に頼ってこそ応用力…って、
これからのシゴトにたいせつだと思うのですよ。

伊藤秀一『いい会社はどこにある? いい人材はどこにいる?』

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